2月の満月
- belposto
- 4月20日
- 読了時間: 2分
「SNOW MOON」という名前の商品が実際に形になるまでには、構想を思いついてから約1年という時間がかかりました。
しかし、不思議なことに、その名前だけは・・・もっと言えば、まだ“商品”という形が何もない頃から私の中ではすでに決まっていました。
職業柄、商品名やデザインを考えることは、もはや癖のようなもので、日常のふとした瞬間に頭の中でいろんな名前やイメージが自然と浮かんできます。
「もしこれが商品になったら、どんな名前がいいかな?」なんて、まだ企画もしていない段階から考えてしまう。そんな性分なんですね(笑)
そんな中で、ある日ふと浮かんだのが「SNOW MOON」という言葉でした。
きらきらと陽光に照らされて輝く塩の結晶は、まるで満月の夜に反射する雪のように、静かで、そしてどこか神聖さを感じさせます。
2月は塩田が最も美しく、最も忙しくなる季節。
同時に、北の空では「スノームーン」と呼ばれる満月が輝く時期でもあります。
「SNOW MOON」という名は、この偶然とも呼べる二つの風景から着想を得ました。
月と塩。静けさと輝き。自然が生み出す、まっすぐで清らかなものたち。

この名前を思いついたとき、まだ何を作るかすら決まっていなかったのに、「ああ、これはいつか“何か”になる」と、確信のようなものがありました。
私は昔から、なぜか月に心を惹かれてしまうタイプで、子どもの頃は、満月の夜にこっそり屋根に登って、ひとりで月を眺めながら“月光浴”を楽しんでいました。
今思えばちょっと危ないこともしてましたけど(笑)、そのくらい月は私にとって特別な存在なんです。
だからなのか、気がつけば自宅のあちこちに月にまつわるアイテムが増えていて、月のカレンダーや月モチーフのアクセサリー、キャンドル、ポスター……などなど。
そんな私が自然と選び取った「SNOW MOON」という名前は、ただのネーミングではなく、自分自身の原点や感性をぎゅっと詰め込んだようなもの。
商品づくりはもちろん試行錯誤の連続でしたが、この名前が常に“道しるべ”のように、私を導いてくれたように思います。